タカハシ テツヤと申します。
お茶好きな私ですが、今では当たり前のように『カテキン』と言っていますが、以前は『タンニン』と呼んでいたそうです。
現在でも食品成分表のお茶の欄にはカテキンの記載はないがタンニンの記載はある。
今回はなぜ?タンニンがカテキンに変わったのか。タンニンとは何者なのかを調べていきたいと思います。
目次!!
タンニンとは何か
タンニンはポリフェノールの一種で、植物に由来し、タンパク質、アルカロイド、金属イオンと反応し結合して難溶性の塩を形成する水溶性化合物の総称とされています。
タンニンという名称の元は、原材料から不要なタンパク質を除去する(皮を鞣す)という意味の英語『tan』が由来になっていて、本来は整革に用いる鞣革性を持つ物質の事に対して使う名称であった。
革製品は動物の皮から出来ています。動物の皮はそのまま使うと腐ったり固くなります。そこで動物の皮をタンニンに漬け鞣し行います。鞣しが終わると皮が革になります。
タンニンは大別すると2つに分けられます。
1つは縮合型タンニンもう一つが、カテキンを含む加水分解性タンニン。
茶葉に含まれる、エピカテキン、エピガロカテキンの一部の成分は、加水分解性タンニンに分類される。
タンニンが含まれるているもの
タンニンの成分は色々な分野で活躍しています。革産業では「タンニン」木材産業では「リグニン」食品や医療、化粧品などの分野では「タンニン酸」「カテキン」「フラボノイド」「ポリフェノール」などと呼ばれることもあります。
この様なタンニンですが私たちの身近にあるタンニンとはどの様な物があるのでしょうか、見ていきましょう。
お茶
私たちが一番身近で一番口にしているタンニンが緑茶なのではないでしょうか、カテキンと呼ばれていますが、そのカテキンもタンニンの一部です。
緑茶は古くから日本人に愛され、健康に良いとされてきました、その一因に抗酸化作用があるからだと思われます。この抗酸化作用は、人体に非常に重要で、体内で酸化という現象が起こっていますが、この酸化を抑えて、老化を防いでくれ、免疫力を保つ働きをしてくれます。
柿
柿のの渋みはタンニンです。渋柿などはタンニン豊富です。また食すだけでなく、渋柿の果汁を発酵させ、布の補強剤、防腐剤、防水材、染色、塗料などにも利用されています。
ワイン
ワインに含まれるタンニンはポリフェノールと呼ばれ健康に良い成分です。またワインを作る際の樽にオーク材など使われますが、この樽からもタンニンが溶け出し醸造を助け、綺麗な色、芳醇な香りを作ってくれます。
木にはタンニンが含まれていて、日本酒を作る場合、杉材の樽が使われることがありますが、醸造時の変質を防ぎ、酵母の働きを助けるとされています。
タンニンとカテキン
タンニンは特定の性質(皮を鞣す)に対して使われる名称であったが、1990年頃から科学の分野では化学構造で分類した名称を優先することが多くなった。タンニンの科学構造上の分類名がない為、より広域なポリフェノール化合物の一部として呼ばれることが多くなり、食品などでは便宜上タンニンという名称が用いられる事となった。
タンニンにはカテキンが含まれており、同じポリフェノールの一種。
実際はカテキンとタンニンは別の物だが、カテキンを広義でみればポリフェノールの一種であり、フラボノイドの一種であり、タンニンの一種である。
少々分かりにくく、なっていしまいました。しかし色々な論文やWEBページなどに目を通してみてもこのタンニンと表記されていても扱いはまちまちでした。
便宜上使われている事が多いので、もっと詳しく深堀したいという方以外は、カテキンの記載がなく、タンニンと記載があったら、カテキンまとめてタンニンとなっていると考えればよいと思います。