日本茶アドバイザーのタカハシです。
私は外で抹茶を点てて頂き飲むのが大好きです。そして毎回頂いた先で抹茶を購入してくるのですが、家で点てると違う味です。そして家には大量の抹茶が残ります。
そしてお菓子や、ジュースにして消費しています・・・
しかし、今回茶道体験を経て少し美味しい抹茶を点てることが出来るようになりましたので、皆様にはこの抹茶の点て方と私の抹茶レベルを上げてくださった茶道体験を紹介していきます。
目次!!
抹茶点て方は簡単!?
誤解を恐れず言うと抹茶を点てるのは簡単です。
抹茶をお湯で溶かして飲むだけなので。
クリーミーな抹茶が良い人もいれば、苦く綺麗な緑色の抹茶が好きな方もいます。 人には好みがあります、その好みに合うようならその抹茶は成功だと言えます。
しかし一度抹茶を点てるプロの方の抹茶を飲んでしまうと違いに気づかされます。
抹茶初心者の方でもある程度上手に抹茶を点てられる基本的な抹茶の点て方と抹茶を点てる上で必要な道具を紹介します。
抹茶点てる為の道具
- 抹茶
- 茶筅(ちゃせん)
- 茶杓(ちゃしゃく)
- 茶碗
- 湯冷まし
抹茶を点てるためには道具が必要ですが、ぶっちゃけ抹茶と茶筅があれば抹茶は点てられます。
抹茶点て方
- お湯を沸騰させカルキ抜きします。(水道水でokです。硬度が高いものはダメです)
- 茶碗にお湯を注ぎ、茶碗を温めたら中のお湯は捨てます。茶碗はよく拭き水気を取っておく
- お湯は湯冷ましに入れ使う時に80℃の温度になっているのが良いです
- 茶筅をぬるま湯につけておく。乾いた茶筅を使用すると割れたりする原因になります
- 茶こしで抹茶を振っておく。こうすることで抹茶がダマになりにくい
- 抹茶を茶碗にいれます茶杓で2杯。1.5g位なのでティースプーンの場合1杯で十分です
- お湯を70㏄程ゆっくりと注ぎ入れましょう
- 茶筅で底の抹茶を分散させるようにゆっくり混ぜる
- 茶筅を少し引き上げ湯が回らないよう「M」の字を書くように混ぜる
- きめ細かな泡が出てきたら「の」の字を書くようにゆっくり茶筅をひきあげる
流派によっても違いがありますので、一般的な抹茶の点て方です。
抹茶には飲み方もあります。よく器をクルクルとまわし飲む姿テレビなどで見た事ありませんか?読み進めて頂ければ茶道教室で習った抹茶の飲み方も紹介してますので、よかったら最後まで読んでみてください。
茶道体験
今回茶道体験にお邪魔したのは静岡県沼津にある六花(りっか)さんです。
六花さんは沼津市にある『太田呉服店』が食文化でも日本の良き伝統を知り、楽しみ、感じる事をコンセプトにやっている和カフェです。茶道体験の他に着物の気付け講座なども行っています。
まずは先生が抹茶を点てている動画をご覧ください。
(BGMが流れます)
先生は足を悪くしてしまってから堀こたつでお茶を点てています。
この時先生から「正式には畳が違いますがよろしいですか?」と言われました。
堀こたつ情緒が合って良かったです。
先生のプロフィール
茶道裏千家淡交会 沼津支部 副幹事長 沼津市華道連盟(小原流)野崎 宗喜さん
こちらは裏千家から頂いた名前です。
動画内で抹茶を点ててくださったのはこの方です。この先のお話をして頂いたのもこの方です。
抹茶の飲み方、お菓子の食べ方
抹茶点て方で述べたように抹茶には飲み方もあります、ただ流派によって違いがあるそうです。意味を知っていていればある程度の事は大丈夫だと思います。
抹茶が目の前に出てきたところから解説します。
- 「頂きますの」気持ちを込め軽く会釈(「お点前、頂戴します」と言ってもよい)
- 出された抹茶を時計回りに180度ほど2回に分けてまわす。
- 味わい飲む
- 茶碗の口を付けた所を指でぬぐい、指は懐紙で拭く
- 茶碗を半時計回りで180度2回に分け回し、出された状態(茶碗が正面)にする
茶碗の正面は人で言えば顔を意味します。この顔を汚さない為まわすそうです。
なので正面は汚さないと覚えておきましょう。
お菓子の食べ方
大抵抹茶を頂く時、抹茶とセットで和菓子が提供されます。
お菓子の食べ方にも約束があります。人様に抹茶を点てて頂く時は必ず持って行かないといけないものがあります。それは
- 扇子(せんす)
- 懐紙(かいし・ふとごろかみ)
- 楊枝(ようじ)(黒文字)
3点セットです。扇子は別になくても大丈夫な事も多いですが懐紙は用意しておくべきです。
私以前お茶会に参加させてもらった時、扇子を忘れ反省をしましたが・・・・今回懐紙を忘れました。
今回先生に懐紙を頂き、事なきを得ました。
大体どこでも用紙してくれていますが礼儀的に持参しましょう。他の人は持ってきているのに、私だけ貰っている時は少々恥ずかしかったです。
さて抹茶とお菓子が提供されたらまずお菓子を頂きます。これは抹茶を美味しく頂くため提供されたのもだからです。抹茶は渋みが強いものがあるのでまず菓子を先に食べて甘みが口に残っている間に抹茶を楽しむとの事。
お菓子の種類によっても多少違いますが
- 亭主が菓子を運んで来たら菓子に対し楊枝を右上から左下におろし刺す
- 懐紙の上にのせる
- 物によるが2,3回切って頂く(この時切り口は見せないようにする)
- 楊枝は懐紙に包み持ち帰る
大福などの場合手でとっても良いそうです。
お菓子を先に食べるのは抹茶に限った話で、煎茶を提供された場合は、1煎目と2煎目の間に頂くのが良いとのこと。
このお菓子について先生と生徒さんで面白いやり取りがあったので紹介します。
Q (生徒さん)お菓子が懐紙から落ちてしまった場合どうすればいいですか?
A (先生)懐紙で包んで袂に入れます
Q (生徒さん)ぱくっと食べてはダメですか?
A (先生)相手にもよるでしょうが、落ちたものはちょっと・・・
落ちたものダメなようです。
表千家と裏千家
表千家と裏千家では点て方が違う、表千家の流れを汲むところは香りを大事にする。対して裏千家は少々泡立てる。これは多少香りは抜けるがまろやかさを大事にしているとの事。分かりやすく言うと裏千家は表千家よりよく混ぜるという事になります。
この『泡』と言っても中々難しく。この時生徒さんが「先生と私の点てたものはきめが違う」と言い生徒さんが点てたもの見せて頂いたら泡がプツプツしていて、先生のものはきめ細かな泡でした。
先生いわく、泡を立てない方が難しいとの事で表千家の経験の浅い人が点てた抹茶は抹茶が溶けていなく苦い事がある。ただ経験豊かな人の点てた抹茶は本当に美味しいとのこと。
その他手の組み方なども表千家と裏千家ではちがい、裏千家は右手が上になり表千家では左手が上になります。
表千家?裏千家??
どちらも言わずと知れた茶道流派の一つ。
元々は千利休(せんのりきゅう)の孫、千宗旦(せんのそうたん)が隠居して建てたのが今日庵(こんにちあん)を作った時に分けたのが裏千家である。この今日庵は裏千家の代名詞となっている。
茶の道具
茶の道具にはえらく高いものとかあるので気になり聞いてみました。
茶筅や茶杓と言ったものは竹でできていて、しっかりと竹を寝かせて水分を飛ばさないと、ゆがんだり、ひびが入ったり、割れてしまう。良いものだと竹を10年以上寝かせる。その為高い。
千利休が名を付けた茶の道具は少なく、「涙」などの有名作品があるが、これは千利休から譲り受けた人が付けた名だとのこと。
最後に
茶道教室「六花」本当にいい所でした。動画や写真の撮影も快く受けてくださり感謝しかございません。先生の動画を見ながら抹茶を点てています。
先生も生徒さんも感じが良く茶室全体良い雰囲気で楽しかったです。
時間を忘れる位、色々為になるようなお話を聞かせて頂き、美味しい抹茶を頂きました。
また紹介した以外にも色々なお話聞かせて頂きました。着物の話や流派のお話など聞かせて頂きました。この様なお話は今度ご紹介します。
沼津近隣に来た際には六花に寄ってみてはいかがでしょう。和カフェもありますのでちょっとお茶を飲みに行くのもいいかもしれません。