お茶の知識

桜香るお茶『まちこ』とは!?

マチコ

「まちこ」名前だけ聞くと人の名前のようですが実はこれお茶の名前なんです。

実は昔からあるお茶なのですが、近年になってその桜を食べてるような味が注目されるようになりました。

そんなまちこがどんなお茶かご紹介したいと思います。

まちことは?

まちこというのは実は後からつけられた名前で実は静7132というのが正式的な名称です。

その誕生は古く1960年代に「静岡茶業試験場」というお茶の品種の育成や栽培を研究する機関で、有名な「やぶきた」というお茶の種類の中から選抜され育成されました。なので静7132なんていう量産型のロボットみたいな名前が付けられています。

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この静7132は清水区で作られたものには他のお茶にほとんどない「クマリン」という独特の芳香成分が含まれていたのです。これは桜の香りがするという成分です。

その後、静7132なんていう機械みたいな名前はかわいそうだからとお茶摘みさんが自分の名前をつけてくれて、それからまちことよばれるようになりました。

ということでこの「まちこ」というお茶の名前は清水区でのみ育てられた静7132にだけつけられた名前なのです。

まちこの生い立ち

マチコ 水色

清水で生まれたこのまちこというお茶はその独特な香りから、お茶を扱う関係者からお茶っぽくないと言われてしまいます。

また色合いもきれいな緑色にならないためその評価はますます下がるばかり、まちこはお茶として生まれたにも関わらずその評価は下がっていく一方。

下級茶としてのレッテルを張られてしまったかわいそうな「まちこ」はお茶をつくる人にも見捨てられはじめ、生産者までにも見放され始めたのです。

このままいくとまちこは作り手がいなくなってしまい、歴史の中に消えていくお茶の一つになっていくかもしれませんでした。

まちこに転機が訪れます!

これまで非常に低い扱いをされてきた、まちこですが一部の消費者から桜の香りがして珍しくて美味しいという評価が消費者から少し出てきます。

これが少しずつ広まっていき桜の香りのするお茶として認識されるようになっていったのです。

そして『まちこ』の評価が一変するのが2009年の世界緑茶コンテストにて最高金賞を受賞した事から始まります。

初めはお茶っぽくないからというだけで世の中からつまはじきにされてしまったまちこ、その独特な香りはやがて桜の香りとして位置づきそして世界に羽ばたきました。

今では少しずつ生産者も増え清水区では2022年現在30軒ほどの農家で栽培され、海外でもファンがいるほどです。現在まちこは清水の代表的なお茶の一つとして数えられています。

また世界に向けての販路も広がっていますが海外の方で「桜」を見たことがない、知らないという方も沢山いる為表現が難しいなどの課題もあるようです。

ただ世界の通の人たちは勉強熱心で様々な日本のことを理解しようとする人が多くいるとのことで、特にイタリアやドイツの人たちはお気に入りのワイナリーなどの事を食事の席で話すことも多く、そういった意味で日本の茶産地などのことも勉強したりするみたいです。

まちこ頂きます。

マチコと大福

まちこ最大の特徴は「桜の香りのするお茶」という所です。

口に含んだ瞬間「桜もち」のような芳醇かつ上品な香りが口いっぱいに広がります。

桜の香りは「クマリン」と呼ばれる成分で桜の葉や明日葉などに含まれており、「やぶきた」などの一般的な品種のお茶には基本は含まれていません。

またもちろんお茶であるわけですから渋味や苦味といったお茶本来の味わいも含まれており、まろやかな旨味と渋みと苦みが調和した中にさくらの香りが広がるので味わいを楽しみながらもさっぱりとした印象を受けるかと思います。

ちょっと熱めのお湯で淹れると苦味、渋味がしっかり出すぎてしまい折角の桜の風味や香りを味わうのには適していない温度だと感じます。

70℃くらいの湯で淹れると一番さくらの香りを味わえるかなと思いますのでお勧めです。(同封されていた飲み方のチラシにもそう書いてありました。)

また水出しにしても桜の香りは楽しめる為、暑い季節には水出しもお勧めです。

さくらの香りとその深い味わいを活かすのにはやはり和菓子と一緒に飲むのが一番かと思いまして試してみました。べたかなぁとは思いつつも豆大福を茶菓子として飲んでみたのですが・・・

やっぱり合う!あんことの相性が抜群にいいです。口の中に上品なさっぱり感もたらしてくれるので、あんこの甘さがほとんど気になりません。今後色んな茶菓子と合わせてみます!!

まちこが買える所、頂ける所


しみずアンテナショップ「四季菜 Gelato & Cafe きらり」

静岡県静岡市清水区北脇250‐1

店頭にてまちこが購入できます。またこの店舗限定のまちこの茶飴も購入することができます。

定休日:火曜日(祝日を除く)

営業時間:10~17時

マルヒデ岩崎製茶

店頭または通販にて購入可能です。

定休日:水曜日、日曜日

営業時間:9~17時

マルヒデさんにはスタンプラリーの際もお邪魔して、皆さん良い方達でしたので、皆さんも立ち寄ってみてはいかがでしょう。

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