日本茶アドバイザーの高橋哲也と申します。
私がお茶に興味を持ったのは30歳を過ぎてからです。若い頃飲食業を行っていた時などは気にもしていなかったですが、今思うとお茶の出し方も知らない無作法な人でした。
今回は急な来客時やビジネスで役に立つ、お茶の出し方のマナーについて解説していきます。そんなに難しい事ではございません、一度読んでもらえれば理解でき、実践可能な事柄ばかりなので最後まで読んで身に着けて頂ければと思います。
来客時といっても色々なシチュエーションが想像できます、今回は仕事場と家編と2つに分けさせて頂きました。この他のシチュエーションでは近い方を選び実践してください。
目次!!
お茶の出し方マナー 仕事場編
仕事場では、色々な方が来て商談等することでしょう。いつもは先輩がやってくれているが今日先輩は急な用事により休んでしまった!!貴方は来客に対応しなくていけない立場の人。この様なシチュエーションを想像してお話していきます。
この様な状況でお客様が来てしまいました。会議室や話をする場所まで案内しましょう。この時上座に案内するのが基本なのですが、会社により違いますので会社の方針に沿って行いましょう。分からない場合上座に案内しましょう。
案内の最中にお土産を渡されたら、お礼を言い、机の上担当側に置いておきましょう。お土産を貰ったことを報告して、お茶を煎れた際に下げれるのが良いでしょう。
お茶を煎れるため貴方は下がります。お茶をその場で煎れることはしません。給湯室等あると思うのでそこで煎れ、運びます。
お茶の出し方マナー 準備するもの
来客にお茶を出すために用意しておくものです。会社で用意してあるはずです。これを探し出しましょう。
- お茶
- 茶托
- 茶うけ(茶菓子)
- おしぼりとおしぼり置き
- お盆
茶うけが生菓子だった場合は黒文字などの菓子を食べるための物も必要になります。
菓子は銘々の皿に用意します。
お茶は玉露などが良いでしょうが、会社で用意されている物を使いましょう。貴方が用意する立場の人でしたら玉露やかぶせ茶を用意しておくのが良いでしょう。
お茶の出し方マナー 提供
お茶の用意が出来たら、お客様の元にお茶を運びます。ここからが本番ですね。
お盆の上には用意したものが全てのっている状態です。この時茶托の上に湯呑(お茶)はのっていません。
当たり前ですが、こぼれないようにお持ちしましょう。
基本お盆の上でから提供しますが、危険を感じるようでしたら机の上に一度置きましょう。書類やお役様の名刺などには注意してください。基本は置きません。しかしなれない手つきでこぼしてしまったら大変ですので、状況を見て判断してください。
おしぼり、茶うけ、お茶の順番で出します
茶うけが左、お茶が右、その手前におしぼりになるよう提供します。
- おしぼり、茶うけを提供する
- 提供する前に茶托の上にのせます。もし担当が席についていたら、お客様から先に提供します。この時茶托の木目、茶碗の柄に注意をします。柄は正面になるように、木目は横です。
- 右側から提供します。右側から提供できない場合「左手から失礼します。」と一言添えましょう。この時商談が開始していたら、言葉は発せず頭を下がるだけで十分です。
- 静かにさっていきましょう。お土産が置いてある場合は下げましょう。会社によっては違うと思いますが、その場に必要ないものは下げてあげた方が親切でしょう。
夏だったら冷たいおしぼりを出したり、おしぼり2本だしたりしますが、上記のようなことが基本的なマナーとなっています。
これは会議室を想定していますが、これが和室だと少し変わってきます。現代で和室で商談している会社も少ないと思いますので省きます。
お茶の出し方マナー 自宅編
仕事編に比べると大分楽になります。仕事編だとその方との関係などないのでしっかりとしたマナーが必要となりますが、自宅に訪ねてきた人となればある程度関係性はあると仮定します。しかし【親しき中にも礼儀あり】です。最低限のマナーは守りましょう。
基本はビジネス編と一緒ですが、お茶を別の部屋で煎れることが出来ない場合などもあると思いますので、その場で煎れても問題ありません。
急な来客な場合、茶うけ、おしぼりが用意できない。これも準備しておくべきですが、無いなら仕方ないので、お茶だけを提供しましょう。お茶もない・・・・という事がないように家にお茶は常備しておきましょう。
お客様に出すお茶は玉露などの高級茶と言われるものの方が良いですが、煎茶などでも問題ないです。
年代によっても違いはあるでしょうが、私位の年だと缶の飲み物を頂くより、お茶を出してほしいと感じます。
そんなに高いものでもないし、日持ちもするので、家にお茶と客用の湯呑位は用意しておきましょう。